状態の良いハーレーを安く買う為に!歴20年以上の私が考える賢いバイクの買い方

賢いハーレーの買い方

モーターサイクルに全く興味がなくとも知っている人が多い、米国発のバイクメーカーと言えば「ハーレーダビッドソン」です。

ハーレーが作り上げるバイクは、速さを追求したレーサー系のスポーツバイクや、実用性&機能性の高い日本メーカーのバイクとは異なり、OHVエンジン独特の鼓動感やマフラーから発せられる低音の排気音を楽しむことのできる他のものとはまた別次元の乗り物です。

今回は、そんなバイクの王様とも評されるハーレーダビッドソン製のバイクを賢くお得に買う私なりの方法を提案します。

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なお兄のバイク遍歴

まず、自己紹介もかねて私のバイク遍歴から記します。

私がハーレーに興味を持ったのは、普通自動二輪免許を取得した16歳の頃。
普通二輪を取得するひと月前に原付免許を取得し、まず初めにライブディオを買い、その数日後にアメリカンバイクへの憧れからホンダのJAZZを個人売買で購入しました。
ホンダのジャズ

50ccの小さなアメリカンバイクであるジャズに乗った時に「いつかはハーレーに乗ってみたいな」と思ったのを覚えています。

その後普通二輪免許を取得したのですが、当時の流行りに目がくらみ、アメリカンではなくヤマハのTW200を新車で購入。このTWでバイクのメンテナンスやカスタムを覚えました。
ヤマハTW200

TWはいいバイクではあったのですが、あまりに遅くて乗っていて疲れるので、半年ほどでこちらも流行りのマジェスティCに乗り換え。マジェスティCは快適に走ってくれるので約3年間所有し2万5千キロほど走りました。

その後数台のバイクを乗り継いだのち、20代前半の頃にホンダの250㏄アメリカンであるVツインマグナの黒を購入。2台目のアメリカンとなるマグナは本当によくできた車両で、ハーレーへの想いを再燃させてくれました。
Vツインマグナ

なお兄にとってのハーレーダビッドソン

この頃からハーレーの本を買い漁って研究を開始。アメリカン系のバイク雑誌は毎月何冊も買っていました。

この頃好きだったハーレーの系統は、国内のハーレーカスタムの頂点を決める「クールブレイカー」に出展されるようなフルカスタムのハーレー。特に当時数々のバイクショーでグランプリを総なめにしていたケンズファクトリーが作る車両のファンでした。
ケンズファクトリー

今の私にとってハーレーは、乗ることは勿論眺めているだけでも楽しい、普通のバイクとは違う特別な乗り物。
エンジン性能や機能面を度返しすれば、趣味の為の二輪車としては最高峰だと思っています。

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なお兄の新車と中古車の考え方

まず始めに、二輪車を購入する方法を大きく分けると「新車購入」と「中古車購入」の2つに分類されます。

私は、若い頃は車やバイクは新車で買うべきだと思っていましたが、アラフォーとなり経営や投資の経験を積んだことで考えが変わりました。
今は日常の足としてヘビーユーズするつもりでない限り、基本的には中古車派です。

その中でも特に高級車に関しては、中古で買うのがいいと思っています。車であればドイツ車やフランス車、バイクであれば正にハーレーなどの外車ですね。
中古車店のハーレー
高級車は、原付スクーターなどの”日常の足系二輪”とは違い、走行距離が比較的少なく、きちんとメンテナンスされている車両が多い傾向にあります。その点も中古車を勧める理由の一つです。

新車購入のメリットと言えば、傷一つなくピカピカですし、故障のリスクもほぼなければ、品質保証も付いてきます。さらに販売店で気持ちの良い接客が受けられるという嬉しい点もありますよね。
ただし新車価格には、メーカーや販売店の利益をはじめ、その車両の製造・開発コスト、バイクが客の元に届く前に発生する輸送費、さらにディーラー等の店舗運営費や人件費など、純粋な車両価値以外の見えない部分の費用すなわち「付加価値」が純粋に100%含まれています。

中古車を購入した場合でも、前述した「見えない費用」は「車両の相場価格」という車両価値により間接的に支払うことになるわけですが、新車に比べて「見えない費用」の割合は格段に低くなります。

それではバイクは中古で買うべきなのか?

上記を考慮すると、バイクは中古で買った方が得なのかと思われがちですが、そうではありません。

それを決める上で重要なのが「用途」です。
購入するバイクを「道具」として使うのか、それとも、趣味のものとして使うのかによって判断します。

もしハーレーを通勤やレジャーで毎日使用する場合や、長年所有し10万キロくらい走るつもりであれば、メーカー保証の付いている新車で買った方が間違いなく安心でいいと思います。
バイク通勤の様子

ただ週末や休暇時にツーリングする程度であれば、中古車も選択肢に入れたほうが良いでしょう!
ハーレーでツーリング

因みに中古で買ったハーレーであってもディーラーに修理依頼することは可能です。
国内のハーレーディーラーの多くは新車販売だけでは利益を上げられません。ですから修理費やカスタム費用を落としてくれる中古車ユーザー(例え他店で購入した車両でも)も大切にする傾向があります。
ただし、ショベルヘッドやパンヘッドなどの旧車や、違法改造車両は断られることがあるようです。

ハーレーの中古市場

日本でのハーレーの新車販売台数は他国と比較するとそれほど多くはありません。
しかし中古市場に流れてくるハーレーの数は意外にも潤沢です。

中古二輪車掲載サイト大手のグーバイクによると、この記事を書いている2020年5月時点でのハーレーの中古掲載数は約4300台となっています。
グーバイクのハーレーのページ
これは400㏄以上の大型二輪で限定すると、国内メーカーに匹敵する数。同時期のホンダの大型二輪掲載数は4010台でした。

日本車に比べはるかに高額ではありながら、大型二輪に限定すればハーレーの中古車はかなりの台数流通しているのがわかります。

中古のハーレーはお買い得なのか?!

ハーレーは米国で開発・製造されているバイクです。その為、当然その広大な大陸を走ることを想定して設計されています。

私はこれまでアメリカに何度も旅に行っていますが、アメリカの多くの地域は車社会です。どこへ行くのも車で、ちょっとスーパーまで買い物なんて時も普通に高速道路を使います。
アメリカの高速道路
高速道路は無料ですし、日本より制限速度が速いので、私が旅行する時は10日間で平均3000キロくらい普通に走行しています。

craftyのフォークカバー

ですので、中古車の走行距離が3000キロ未満なんてアメリカでは試乗車でない限りなかなかお目にかかれません。

国内のハーレー中古車市場には、車両コンディションのいいものが沢山流れてきます。
ブレイクアウト
新車で購入しても3,4年で手放す人はざらで、中には1年足らずで売却してしまう方も少なくありません。

恐らくですが、取り回しの悪さや高額なメンテナンス費用、意外に手がかかる点をはじめ、日本メーカーのバイクと比べて性能面で劣ること等を感じて早々に手放す方が一定数いるのでしょう。

走行距離が3千キロ未満のほぼ乗ってなかったのでは?…と思われる車両も多数見られます。
因みにグーバイクに掲載されていた中で、走行距離5000キロ未満の車両は、ハーレーの中古車数「4300台」中「1430台」ありました。このサイトの場合、中古ハーレーの3分の1が走行距離5000キロ未満ということですね。

現代のハーレーは、普通にメンテナンスをしていれば5万キロはもちろん、10万キロだって余裕で走ります。エンジンのオーバーホールや足回りの整備をきっちり行えばそれ以上も走行可能です。
そんなハーレーを日本ではたった5千キロしか乗らず手放してしまう人が多いわけですから、これはもったいないですよね。

因みに、グーバイクを見ていたら、5年落ちのワンオーナーで走行距離たった700キロのFLHXSが乗り出し価格「187万円」で販売されていました。
グーバイクの販売ページ
新車時の車両価格が約300万円(乗り出し約320万?)のモデルですから、ほぼ乗らず5年経過しただけで、乗り出し費用も考慮すると「‭143‬万円」安くなったことになります。

こういった点を考えると、ハーレーはお買い得な中古車両が豊富にあると言えます。

中古バイクは地球環境にとっても良い

私が中古バイクを勧める理由は、なにも値段だけではありません。
中古車はエコ

皆さんご存じの通り、現在の地球環境は人間活動の影響で悪い方向へもの凄いスピードで進んでいます。
数十年後の未来には、温暖化のさらなる悪化やオゾン層の破かい、熱帯雨林の減少などは避けられないとも言われています。

ハーレーに限らずともバイク1台を製造し各国に輸送する為には、多くの資源を消費します。

中古車を買うことは、既にある車両を再利用するということです。
言い換えれば、新しい車両の製造を一つ減らすことに繋がりますので、結果としてエコになるのです。

お得に中古のハーレーを買うには

一口に「中古でバイクを買う」と言っても、個人が中古バイクを購入する方法は大きく分けて以下の4つあります。

  1. 販売店から買う
  2. 転売屋から買う
  3. 代行業者に頼み業者オークションで買う
  4. 個人売買で買う

一つづつ説明する前に、簡単にバイク流通の流れを把握しておきます。

ディーラーで新車を購入したオーナーが数年後にそのバイクを手放す場合、ディーラー等のバイク販売店(A)に売る(下取り含め)か、バイク王等の買取業者(B)に売るパターンが考えられます。
その場合、買い取った側は「自社販売」するか「業者オークションに出品」するかを選択します。
A又はBが自社販売を選択した場合はそのまま2番目の個人(オーナー)にバイクを販売するわけですが、業者オークションに出品された場合は、別の販売業者(C)の手にそのバイクが移り、そのCが2代目のオーナーを探すこととなります。
以上がかなりざっくりした中古車市場の流れです。

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中古バイク購入までの4つのパターン

上記の4つのパターンを解説します。

①販売店から買う

最もオーソドックスな購入方法です。代表的な中古車販売店は、レッドバロンやSOXです。
神奈川県ではユーメディアが、千葉県ではバイクセンターも有名ですね。
ユーメディア横浜新山下

メリット
・中古車でありながら保証が付いている場合が多く、初心者でも安心して購入できる。
・消耗品交換や法定点検等、きっちりとしたメンテナンスがなされる場合が多い。
・手厚い接客をしてくれる

デメリット
・前述した車両保証やメンテナンス料金が車両仕入れ価格にそのまま上乗せされるので、中古バイク購入方法としては最も乗り出し価格が高い
・金額的に見ると、新車とそれほど変わらない場合もある
・相場価格以上に割高な車両も一定数ある

②転売屋(業販店)から買う

この場合の転売屋とは、業者オークションで仕入れたバイクを整備せず販売店や個人に卸売する業者のことを指します。業販店は基本業者間専門ですが、ヤフオクなどに出品している転売屋は個人にもバイクを販売しています。
ハーレーを扱う代表的なバイク転売屋は、「MIDWAY CITORE」や「UN-ONこと望月商会」など。この2店舗はヤフオクでよく低価格で出品しているブレンドモーターサイクルやマリーボグモーターサイクル、ブリックヤードなどと同じミッドウェイグループです。
転売屋

メリット
・販売店に比べ車両価格が安い
・メンテナンスしないので納期までの期間が短い(場合がある)
・買う前に車両を実際に見て確認できる
・陸送手配をしてくれる

デメリット
・保証がない現状販売が基本なので、購入後すぐに故障しても自分で解決しなくてはいけない
・購入後には必ず、各種オイルやブレーキパッド、タイヤや電球などの消耗部品を確認し、適切に交換する必要がある

③代行業者に頼み業者オークションで買う

メリット
・転売屋より安く買える可能性がある

デメリット
・転売屋から買うパターンと同じデメリットがある他、車両を実際に見て確認することが出来ないので、代行業者の目利き次第ではハズレを引く可能性がある。因みにハズレを引いても基本的にキャンセルできない。
・業者によっては手付金や、車両代金の事前支払が必要
・落札手数料をはじめ、整備費や登録費などの諸費用がかかる

④個人売買で買う

個人から個人へバイクを譲渡する方法です。
ヤフオク!やメルカリ、ジモティなどのCtoCプラットフォームを利用するのが一般的です。
ヤフオクのバイクページ

メリット
・中古車価格の相場より安く買えることがある
・個人間取引なので中間搾取がない
・バイクのオーナーと直接やり取りができるので、車両の整備状況やコンディションを知れる(可能がある)
・車検が付いていれば最低限落札価格と陸送費のみでオーナーになれる(納車後のメンテナンス費は必須)

デメリット
・ある程度の目利きが必要
・自分で陸送手配をしなくてはならない場合もある
・個人と見せかけた業者も紛れ込んでいる
・割高な車両もある

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なお兄的におすすめなハーレーの買い方

上記の4パターンを踏まえ、私が推奨したいハーレーの買い方は以下です。

◎個人売買

バイクに関する最低限の知識がある人であれば「個人売買」で買う方法が最もおすすめです。
一見デメリットが多いように感じますが、実際に大切なのは「目利き」という部分だけです。

個人売買であっても実際に車両を確認できる場合がほとんどなので、目利き力次第でハズレを引くリスクを大幅に下げることが可能です。
それにオーナーに直接バイクの状態を聞くことが出来るのも大きなメリットですね。

現車確認は、ヤフオクであれば落札前に質問欄などから出品者に連絡を取って日程を調整するだけです。

ウィークポイントとしては、欲しいモデルが出品されていない場合が多いことです。
グーバイクなどの中古車サイトに比べ、掲載数は3分の1ほど。私が調査した時にはハーレーの掲載は全部で1600台程でした。

また、お買い得な車両はすぐに売れてしまうという点もネックです。
ヤフオクに出品されているバイクは、個人は元よりバイク屋が落札する事もあります。つまりは業者もヤフオクから仕入れる場合もあるんです。

そういった際に便利なのが、ヤフオクのアラート設定です。自分のお目当てのモデルが出品されたらメールでお知らせが届くように設定しておけばすぐに入札できます。
アラート設定では除外ワードや価格なども設定できるので、予算内でお目当てのハーレーを探し出す際には必須です。

デメリットの一つである陸送手配の有無ですが、陸送を頼むことは実はとても簡単です。
私のおすすめは「RedLine」という陸送業者ですが、他にも「BAS」や「I-Line」などのバイク輸送専門の業者がいますので、それらに電話連絡して出品者と自分の住所を伝え日程を調整するだけです。
RedLine
ものの10分程度で完了する話なのでデメリットではないですね。

〇大手転売屋から買う

次におすすめなのが、転売屋から買う方法です。

転売屋の仕組みは下記です。
主な仕入れ先は「バイク専用の業者オークション」です。国内では「JBA」や「BDS」が有名ですね。
BDS

転売屋はオークションで安く買って、少し色を付けて(利益を乗せて)個人に売るという流れです。
販売店との違いは、整備をせず「現状の状態」で販売するという点です。

一見それでは「整備費」分だけしか安くならないのかと思いがちですが、そうではありません。
転売屋というのは整備をしませんから、整備士を雇う為の人件費や、整備に必要な設備も揃える必要がありません。ですので普通のバイク屋より利益を取らなくても商売が成立するのです。

さらに、転売屋が仕入れ後にすることと言えば簡単な作動確認と洗車程度です。その後はすぐに写真を撮ってヤフオクなどに出品するだけなので、回転率がいいんです。
この回転率というのが肝で、仕入れ後すぐに客に販売することで、1回あたりの販売利益は少なくても数をこなせば儲かるというわけです。完全な薄利多売モデルですね。
私は今までに何度か転売屋にバイクを見に行きましたが、無駄なセールストークは一切ないのが逆に良かったです。自分の条件に合わなければすぐに断れますし、イイと思ったら買うだけです。つまりは自分の意志で買いやすい環境ということです。

しかし転売屋から購入する場合も個人間取引同様に最低限のバイクの知識(目利き)は必要になります。
ただ現車確認はどの業者もできますから、実際に見て触って、エンジンをかけて判断できるのでリスクは低めです。

また、転売屋大手のミッドウェイ系列であれば、基本的に業者オークションでスコアの低い車両は仕入れませんから、ハズレを引くことはそうそうないでしょう。
そもそも、そうした転売屋もトラブルの種になりそうな低スコアの車両を仕入れるメリットがありませんので、ある程度の仕入れ基準を設けています。基準以下の車両は除外するといった仕入れ方法を取っていますね。

転売屋よりむしろ個人経営レベルの小さなバイク屋の方が低スコアの車両を仕入れます。それを直してから高く売るわけですから何も問題はありませんが。

逆説的に言えば、転売屋で売っているバイクは公道を走る上での最低限の用件は満たしている車両が多いのです。

なお兄が勧めるハーレーの買い方の結論

まずはヤフオクやグーバイクでお目当てのバイクの相場をチェック。次にYouTube等でバイクの「目利き力」を養って、ヤフオクやメルカリなどを利用し個人売買で中間搾取なくハーレーを買う。
または、仕入れのプロである転売屋からバイクを買うの私がおすすめする買い方です。

どちらの場合でも、納車後すぐに点検を行うことは必須です。
ハーレーの場合、ディーラーで12か月点検を頼んでも2万円程。2りんかんやナップス等のバイク用品店ならもっと安くで行ってくれます。

ただし、エンジンオイル交換に関してはこれから頻繁に行うことなので、自ら作業したほうがいいでしょう。
スポーツスターのエンジンオイル交換とプライマリーオイル交換は以前に当ブログで詳しく解説していますので、是非参考にしてみて下さい。

まとめ

私が勧めるハーレーの買い方は、個人売買での購入です。個人売買で見つからない場合は転売屋を利用することも検討しましょう!
どちらも「目利き」が必要になりますが、これも楽しいバイクライフの一つの要素です。

尚、本記事の内容は賛否両論あるかと思いますが、私の個人的な主観に基づき書いておりますので、一個人の意見として受け取って頂ければと思います。

見ている方の中でもっといいハーレーの買い方を知っている方は、ぜひコメント欄から教えて下さいね!

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