印象激変!スポーツスターXL883N・アイアンのフロントフォークをお金をかけずにブラックアウト

アイアンのFフォークをブラックアウト

ハーレーダビッドソン製のモーターサイクルは、趣味のバイクとしては最高峰に君臨しており、10代の若者から限定解除世代のベテランライダーまでが憧れる存在です。

その歴史は現存する中で、同じアメリカのバイクメーカー・インディアンに次いで古く、創業は120年近く前の1903年。現在は米国最大のモーターサイクルブランドとなっており、世界的に高い人気を誇っています。

今回は、そんなハーレーダビッドソン製のバイクの中で、なお兄も所有しているスポーツスター「XL883N アイアン」のプチカスタム手法をシェアします。

ハーレーのXL883N・アイアンについて

ハーレーダビッドソン(Harley-Davidson)が世に送る多様な現行モデルの中で、現在一二を争うほど人気があるのが、私も乗っている「XL883N・アイアン」です。

Iron

ハーレーはソフテイルやダイナ、Vロッド等の数種の『ファミリー』でカテゴライズされており、このXL883Nは「Sportster(スポーツスター)」ファミリーに属します。

そんなスポーツスターファミリーのXL883Nは、2009年にローンチされたモデルで、10年以上経った今も尚人気がある大ヒットモデルです。

人気の理由は、それまでのXL883のスポーティーな外観とは打って変わって、よりシンプルでカスタム感に富んだデザインに仕上がっているという点が挙げられるでしょう。

特に象徴的なカラーバリエーションである「ブラックデニム」は、2011年に登場したボディカラーで、重厚感のある「艶消しの黒」となっていて現在も一番人気があります。

今回は、そんなアイアンを象徴するカラーである「ブラックデニム」にバッチリはまる、フロントフォークのブラック化のやり方をご紹介します。

私が思うハーレー・スポーツスター「Iron」のカスタムとは

早速手順を説明したいところですが、折角なのでその前に、私が思うハーレーダビッドソンのカスタムについての考え方を共有しておきます。

まず、私は16歳で二輪免許を取得してから20年以上経つ中堅ライダーです。
所有してきたバイクはおおよそで15台ほど。ハーレーは10代の頃から研究してきたのである程度は詳しい方だと思います。

また、若い頃にはアメリカに旅に行った経験もありますので、本場のハーレー事情も見てきました。

そんな経験から思うに、ハーレーの現行モデルの多くは、ノーマルの状態がスタイリング的に最も秀逸です。

これは当たり前の話ですが、現在のハーレーダビッドソン社は非常に優秀なデザイナーを多数雇っています。

その中には、2016年から2018年までアイアンのタンクに採用されていたイーグル&シールドのグラフィックを手掛けた「ダイス・ナガオ」氏も含まれています。
xl883nのタンク

ナガオ氏は日本人唯一のハーレー社に努めるデザイナーで、アイアン以外にも多くのモデルのデザインに携わっています。

そんな優秀なデザイナーらが細部に渡って計算し仕上げたハーレーのバイクは、当然ノーマルの状態で十二分にカッコイイのです。

特にこの2009年に販売を開始したXL883Nに関しては、個人的に思うに、現行モデルの中で見た目的な完成度が最も高いモデルだと感じています。

言い換えれば、アイアンを下手にカスタムするとデザイン的にネガティブに働く可能性が往々にあります。

アイアンは人気車種なので街でもよく見かけますが、燃料タンクのリフトアップやテールランプの設置など、中途半端にカスタムしている車両の多くは、全体のバランスが崩れてしまっていることが多いです。
ダサいXL883N

カスタムする際は、ウインカーをやった後にタンクを変更する…、のように1か所ずつ進めるのではなく、完成形をしっかりイメージ(リデザイン)してから、一回で全てのカスタムを終えるのがセオリーです。
ある程度カスタムした後に、追加でちょこちょこと変更を加えると十中八九バランスが崩れます。そのやり方では、プロのビルダーでもいいバイクは作れません。

ノーマルでも外観の完成度が異様に高いアイアンをカスタムするのであれば、腕のあるショップに持ち込んで相談しながら行うべきでしょう。お金と労力をかけたのにノーマルの時よりもダサくなってしまっては折角のバイクが可哀そうですよね。

そればかりか、ダサいカスタムを施してしまうと、リセールバリューが下がってしまうという最悪のおまけまで付いてきます。
誰が見ても素敵なバイクに仕上がっていれば買取価格は下がらずむしろ上がりますが、下手なカスタムを施すとリセールバリューの高いアイアンであっても買取額30万以下なんてこともあるそう…。

ショップに任せてカスタムをすると「高いのでは?」と思うかもしれませんが、手放すときの売却額まで考慮すると、それほど差が出ないなんて場合もあります。

私のバイクカスタムの考え方は、日本メーカーのバイクにも当てはまります。
ただし保安部品に関してはどのバイクメーカーも安全第一を考え設計しますので、肥大化しやすい部分です。なのでウインカーやテールランプなどがでかすぎる日本メーカーのバイクなどは、小さめに変更すると見た目が良くなることはあります。

要約すると「プロのデザイナーが考えに考えたバイクの外観を変更する際は、そのデザイナー以上にセンスが無ければそのバイクの見た目は悪くなる可能性が高い」ということです。

前置きがとても長くなってしまいましたが、上記を踏まえ、今回行うアイアンのフロントフォークのブラックアウト化は、ノーマルのスタイルを一切崩さずに完了できます。

しかも費用も千円程度しかかかりません。勿論、元の姿に戻すことも安易にできます。黒系カラーのアイアン乗りの方は、一度試してみる価値はあると思いますよ!

アイアンのフロントフォークをブラック化をすることで得られた変化

手法の前に、結果から書くことにします。なぜなら、変更後の姿を見て好みに合わなければ、手法を見る時間が無駄にならず済むからです。

ブラックアウト化する前のビジュアルはこちらです。やはりノーマルでも十分にカッコイイですね。
ブラックアウト化する前のアイアン

次にフロントフォークをブラックアウト化した後の姿です。
ブラックアウト化した後の姿
いかがでしょうか。フォークの上部を黒くすることで、フォーク下部やフォークブーツ部分と一体感が増したようですね。

一言で言うなら、渋さが増したといった感じでしょうか。いい意味でのカスタム感も出てますね。

私の所有するアイアンはボディカラーが黒ですので、よりいい感じになりました。
ブラックデニムやチャコールデニムなどの黒系のアイアンであれば似合いますが、シルバーやレッドなどの明るめのボディカラーの場合は慎重に行った方が良さそうです。

アイアンの前面の印象を大きく変えるFフォークブラック化の手法

手法は至って簡単です。

①まずカーラッピング用の黒色のフィルムを用意します。

おすすめは、ハッピークロイツの「マットブラック HK172」です。サイズは153cm×30cmがお得。20cm×30cmの小さいサイズもありますが、前者に比べると大分割高となります。
ハッピークロイツのカーラッピングフィルム

もう少しお求めやすい価格のフィルムであれば、TARO WORKSのマットブラックも良さげです。
TARO WORKSのフィルム

どちらも、貼る際に空気が入ってしまったら、その空気を抜けやすくする構造になっています。
また、どちらも台紙の裏面には、方眼紙のような升目が印刷されています。これによりカットする際のミスが格段に減ります。

なお、フィルムにはブラックの艶ありタイプもありますが、質感が若干チープなので、私的にはマットブラックが一押しです。
カーボン調のブラックフィルムはかなりダサくなるので、やめたほうがいいです。

②適切なサイズにラッピングフィルムをカット

カッターと定規を使い、「縦181mm・横123mm」の大きさにフィルムをカットします。
※上記のサイズは、当方が所有する車両の場合です。年代によりサイズが異なる可能性がありますので、各自でしっかり各部分を計測して下さい。

カットする際は、ラインが斜めにならないように気を付けながら切ります。裏面の升目と沿わせる定規が並行がどうかよく確認してカットしましょう。

③フロントフォークに貼り付け

フィルムの貼り付けは、トリプルの上側から貼りたくなりますが、下側から行うことが重要です。
なぜなら、下側はすぐ目につきますが、上部はかがまないと見えません。上側が少しずれたくらいならそれほど目立ちません。

先ほどカットした接合部分は外から見えないように、フレームのヘッドチューブ側に向くようにセットします。

貼り付けの際に空気が入ることは通常なので、空気の入った部分があれば、フィルムの台紙(滑りやすい面)をあてがいながら指で外方向へ押し出します。

あまりに大きくぷっくりと空気が入ってしまった場合は、一旦はがしてやり直したほうがいいでしょう。貼りなおしても粘着力に大きな低下は見られませんでした。

最後に全体をフィルムの台紙で擦って圧着すれば完成です。

最後に

千円前後の出費と少しの手間で、XL883Nのフロント周りが格段に渋くなりました。
Fフォークにフィルムを貼ってみて、好みに合わなければすぐに戻せるのがいいですね。

今回使用したブラックのフィルムは以下からご購入できますので、是非プチカスタムにチャレンジしてみて下さい。

ハッピークロイツのカーラッピングフィルム
ハッピークロイツのカーラッピングフィルム「マットブラック HK172」はこちら

TARO WORKSのフィルム
タロウワークスカーラッピングビニールはこちら